ミャンマー(ビルマ)について

「ミャンマーというと、軍事政権で怖いとのイメージがあるのですが?」マスコミは、政治的ニュースしか流しませんから怖い国だと思っている人が多いようです。 

実は、アジアで最も安全な国なのです。今の日本よりも安全と言われています。この治安の良さはミャンマー人の熱心な仏教信仰が背景にあるといわれています。またこの国の親切な人たちに触れてリピーターになる人も数多くいます。このイメージギャップは、やはり西側諸国の政治的宣伝によるところが大きいのでしょう。 

ミャンマーは、世界有数の親日国でもあります。タイ人以上に日本へのあこがれが強いです。例えば、大学生の習う外国語は日本語が一番人気なのです。日系企業に就職したい、日本と何らかの形でつながりを持ちたいというのが彼らの理由です。日本製の車・電化製品はもちろん日本文字までも彼らにとってはブランドなのです。

ミャンマーの人件費はたしかに安いのですが(一般労働者の1日あたりの賃金は1US$程度)、まともな暮らしの場合、物価は決して安くはありません。タイと同等か物によってはタイよりも高いです。例えば、15年落ちの日本車で300万円から400万円位しますし、携帯電話の加入権は10万円ぐらいかかります。衣類品にしてもタイ、中国からの輸入に頼っているためタイで買ったほうが安いくらいです。長年西側諸国からの経済制裁と競争原理がはたらいていないのが原因だと思われます。 

観光地としても有名で広大な三大仏教遺跡の1つ「バガン」もあり、仏教国ミャンマーは是非一度行ってみても損はしない国だと思います。 

ミャンマー基本情報

 130以上の少数民族が住む多民族国家ミャンマーは就業者の半分以上が農業に従事し、GDPの約60%を農業生産高が占める典型的な農業国です。  1962 年に始まった閉鎖的社会主義経済政策によって国内の経済活動は低迷しましたが、  仏教文化が育んだ数々の遺跡や豊かな自然は観光資源としての可能性を秘めていて、観光産業の成長に期待が集まっています。  日本とミャンマーの間には伝統的に友好関係が存在しており、両国国民の間には、さまざまなレベルにおいて文化交流が着実に積み重ねられています。     


基本情報
面積 677,000平方km(日本の1.9倍)
人口 約5,882万人(2008年10月)
首都 ネイピードー(2006年遷都、旧首都:ヤンゴン)
政体 軍事体制(暫定政府、2010年10月総選挙実施、議会制文明政府に移行中)
主な言語 ミャンマー語、他にシャン語、カレン語、英語、中国語(中国系)
主な宗教 仏教(89.4%)、キリスト教(4.9%)、イスラム教(3.9%)、ヒンドゥー教(0.5%)など
通貨 チャット(1円≒11チャット 2010年現在)
※出所:日本貿易振興機構     
  

ミャンマーと日本の貿易関係


    日本との貿易(通関ベース)(100万ドル)
日本の輸出(A) 日本の輸入(B) 収支(A-B)
2005 92.25 204.42 △112.17
2006 103.82 245.55 △141.73
2007 176.30 296.10 △119.80
2008 186.77 313.55 △126.78
2009 201.92 340.96 △139.04

日本の主要輸出品目
輸送機械(43.9%)、一般機械(28.0%)など(備考:2009年)

日本の主要輸入品目
繊維二次製品(男性用シャツなど)(44.1%)、履き物(21.2%)、魚介類(17.5%)など(備考:2009年)

対日貿易上の特徴および問題点
特徴:特恵関税を利用した、衣類、靴などの労働集約型製品の輸出が多い
問題点:ミャンマー側の外貨不足による輸入規制措置や外為規制

日本企業の投資件数と投資額
件数:24件
金額:2億3,760万ドル
備考:認可ベース。1988年の外国投資解禁以降、2004年3月までの累計。国別9位(金額ベース)。

日系企業進出状況
企業数:51社(備考:日系進出企業数はヤンゴン日本人商工会議所メンバー数、2009年8月。)

投資(進出)に関連した特長、問題点
長所:
・勤勉、低廉、かつ豊富な労働力(英語可)。特に縫製業では中国やベトナムに次ぐ候補地として注目される
・日本向け特恵関税の活用
・豊富な天然資源(農業、水産物、天然ガス等)
短所:
・電力などインフラの未整備、二重為替レート、外貨送金規制、欧米による制裁など。

在留邦人
人数:504人
出所:外務省「海外在留邦人数調査統計(平成22年度速報版)」)

※出所:日本貿易振興機構

   

ミャンマーの基礎的経済指標

実質GDP成長率 n.a. [2009年]
名目GDP総額 n.a. [2009年]
一人あたりのGDP(名目) 571ドル [2009年]
消費者物価上昇率 n.a. [2009年]
経常収支(国際収支ベース) n.a. [2009年]
貿易収支(国際収支ベース) n.a. [2009年]
外貨準備高 n.a. [2009年]
為替レート(期中平均値、対ドルレート) n.a. [2009年]
為替レート(期末値、対ドルレート) n.a. [2009年]
通貨供給量伸び率 30.6% [2009年]
輸出額 412億8,910万チャット [2009年] 
対日輸出額 9億6,612万チャット [2009年] 
輸入額 228億3,740万チャット [2009年] 
対日輸入額 14億1,244万チャット [2009年] 
直接投資受入額 3億235万ドル [2009年] 

※出所:日本貿易振興機構